2013/10/04

女性特有のがん患者の会 リ・ボーン プロジェクト


今、各地で開催されている「がんサロン」
がんの患者さん達の情報交換や安らぎなどの為に作られた空間です。

治療に対する情報だけでなく、
不安や孤独感を緩和することができると注目されていますが、
先日「女性特有のがん」の患者さん達が集まる会にお邪魔しました。


集まったのは、乳がんや子宮体がんを経験した女性たちです。


美味しいケーキとコーヒーを楽しみながらゆっくりと語りあいます。


それぞれの治療体験や、心の不安、またご主人とのことなど話題は様々。

がん患者さんといっても皆さんの間には重苦しい空気はなく、表情は明るく
むしろ優しい空気に包まれていました。

「それは、がんという病気を経て本来の自分を見つめる機会をもった人たちだから」と
話す、主催者であるカウンセラーの藤岡典代さん。

「がんをはじめ、実は病気には恩恵があるんです。それまでの社会的な立場や見栄などを超えて自分の有り様を考えることが出来る。自分の本当にやりたいこと、大切なものは何かを考える許可証をくれるのです。」


このリ・ボーンプロジェクトは、
女性特有の病気になったことをきっかけに自分の“女性性”について掘り下げていく事で、与えられた性をどう扱うか探ろうというの目的。

それぞれに、女性としての気持ちや、
病気になる前に「(女だから)◯◯しなければならない」という思い込みを持っていた事、そして今はそこから離れ、ずいぶん楽になった事などを語り合っていました。


この日の特別ゲストは、緩和ケアスペシャリストで死生観の啓蒙活動を行っている山本みゆきさん。国内外でのホスピスでの体験を通して「自分の有り様」を考える事の大事さを痛感したと言います。



「夫との関係や子どもとのことなど
女性であるからこその、〜なければというイメージは、自分に対する批判につながるから、なおるものもなおらないなんてことになります」というみゆきさん。

自分軸で物事を考えることが大事なのだそう。


藤岡さん「病気をしたことをただ悪い事と捉えるのではなく、良い事だってある。同時に、いつでも人は変われるの。自分で自分の人生をコーディネートして、新しく生まれ変わるのがリ・ボーン プロジェクトです」
「自分の有り様を考え、女性の直感的な部分を生かし、女性ならではの静かな勇気を持つって素敵でしょう?」と山本さん。
こんな力強いお二人の支えるリ・ボーン プロジェクト、今後の展開が楽しみです。