「オマエ、何か食いよっど？
授業中に…飲み込め〜！出せ〜！
ごめんなさいて言え！
ごめんなさいて！」
「学校に綺麗か髪留めば
してくんな！
華美なつはしてくんなて
言うたろが！外せ〜！」
女子ばかりの高校で
自由だった私達はしょっちゅう、
担任の津田先生に叱られていました。
でも先生は叱りながらも
どこか笑っていて
私たちも叱られながらも
いつも笑っていました。
受験勉強が大変だったはずの
高校三年の時、
なぜかいつも明るいクラスだったのは
先生のあったかいお人柄があったから。
高校を卒業しても
ご縁が切れることなく
私たちは毎年、
お正月に同窓会を開き
そのほとんどに
先生は来て下さいました。
卒業して何年たっても
相変わらず私たちは先生離れできず
同窓会では
年齢に応じた色んな悩みを
聞いてもらっていました。
同級生の子ども達には
おじいちゃんのように
優しく接してくださっていた先生。
子ども達も先生が好きでした。
そんな先生が昨日、
天国へ旅立って行かれました。
先生のお通夜には
斎場に入りきれないほど
たくさんの人が参列しました。
もちろん、私達のクラスも沢山
参列しました。
みんなで泣いて
みんなで先生との日々を思い出して
笑いました。
まるで高校時代に戻ったようでした。
きっと先生はそんな私達を見て
「こら〜、お前達！
人の通夜で同窓会ばすんなよ！」
「ごめんなさいて言え〜
ごめんなさいて！」
っていつものように
笑っていらっしゃると思います。
熊本県立第一高校3年5組
担任の津田公政先生の口癖は
「ビジョンば持て！」
何度も何度も先生が
おっしゃっていたから
私達の頭の中には
いつもこの言葉があります。
若かった頃は分からなかったこの言葉が
今はとても大事に思えます。
津田公政先生、
本当にありがとうございました。
これからもビジョンを持って進みます。
私達にとって先生は、ずっと大事な先生です。