2015/12/06

「本当に」好きな事、好きな人、好きな生き方って。

「きょうが人生最後の日だとしたら
あなたは何を食べたいですか?」

熊本県上益城郡御船町
まちなかギャラリーで行われた
「最期の晩餐食事会」に
行ってきました。

御船町の藤岡医院で小さな規模で
はじまったこの食事会。

もともとは
食事制限などを強いられ
つらい思いをしている
がんの患者さん達に、

国境なき料理団団長
本道佳子さんの
美しく美味しい野菜料理を提供し、

食べる喜びと生きる力を届けたいと
始まったものです。

それが
回を重ねるごとに進化して
今では、

人生の最後を考えることで
今をどう生きるのか
自分の人生とどう向き合うのかを
考える食事会になっています。


最期の晩餐に
なくてはならない皆さんと。

国境なき料理団
本道佳子シェフ(写真左から2番目)と

料理への思いを同じくする
吉村純シェフ(写真左)

そして
最期の晩餐食事会主催者の藤岡医院
藤岡靖也院長です。



本道シェフや吉村シェフ達が生み出すのは
動物性のものを全く使わない
ヴィーガン料理。

野菜のもともと持っている力を大切に
色のパワーを加えて
さらに美味しく楽しく仕上げます。


たとえば
「スイーツに見える料理」として



吉村シェフがせっせとを皮むき
面取りをした大根が


まるでショートケーキのように変身!
(これは大根の梅煮)

大根の上のピンクは
ビーツとココナッツのソース♡


もちろん見た目だけじゃなくて
味も抜群でした。


そして
スイーツチームが作ったのは
「料理に見える」スイーツ。

チキンに見えるのはパン。
そしてブロッコリーに見立てたのは
マフィン♪

参加者の皆さんも
「可愛い!」「面白い発想♪」など
歓声を上げながら
写真を撮り、味わっていました。

さらにご飯を
楽しく食べるだけでないのが
「最期の晩餐」食事会のポイント。


「もしも、
きょうが人生最後の日だとしたら
あなたは何を食べたいですか?」

という問いの答えをみんなで考えます。

多かった意見は
「塩のおむすび」
「お味噌汁」

なかには
「豚骨ラーメンにピザ、
唐揚げにデザート!」というコメントもありましたが(笑)

子どもの頃に食べたものや
懐かしい味、
家族や大事な人との思い出に繋がる
食事をあげた人が多かったです。

わたしの場合は、うーん、
母が作るのっぺ汁か、
おじいちゃんが小さいころに
作ってくれた生姜タレの水炊きかな。

「食べ物」と「大切な思い出」って
深く繋がっているんですね。

そして、トークショーへ。


藤岡院長をはじめ
消化器内科の中原医師や
精神科医の中村医師
そしてカウンセラーの
藤岡典代さんも交えて

病気とどう向き合うか
病気の家族にどう接するのかなど
参加者の皆さんの質問に
答えて頂きました。

クライマックスは
シンガーソングライター
KO-KOさんのライブ♪

20年以上、がんと共存している
KO-KOさん。

きょうも
肺にがんを抱えているとは思えない
パワフルな歌声を聴かせてくれました。


♪嬉しい事、悲しい事、揺れ動く想い

光と影に試されながら生きていくわ

I believe myself 手と手と手つなげば

Love my friendsひとりじゃないよ

みんなそばにいるから

信じた道を進もうよ

手と手と手つなごうよ♪

(「てとてとて」KO-KO)



彼女の優しい歌声は
何度聴いても泣けてしまう。

最期の晩餐食事会のテーマは

「いま、ここに、自分はある」

人生の最後に想いを馳せる事で
まるで人生の始まりのような
生き方ができるということ。

貴重で、短い人生

本当にやりたいこと、
本当に好きな人
本当に生きたい生き方

今の自分に
どれくらい出来ているのかな。

色んな事に想いを巡らせる
大事な時間となりました。